本願寺派スカウト指導者会

浄土真宗本願寺派スカウト指導者会
スカウトヤーン

二つの影

光吉 恒亮(本願寺派スカウト指導者会評議員・BS 佐賀県連盟白石第1団)

 みなさんは、スカウトソングの中で、「まなこひらきて みきわめよ みみ そばだてて ききただせ」という歌は知っているよね。みなさんはいろんなものをちゃんとしっかり見ているかな。ちゃんと見ていくといっぱい興味がわいたり、感動したりします。

 たとえば、本願寺(西本願寺)の御影堂の向拝の左右に、石でできた大きな天水受けがあるのを知っているかな。その天水受けの下をよく見てみると、「天邪鬼(あまのじゃく)」 がいろんな顔や、格好をして下から支えていることに気がつきます。380年もの長い間、こうして 「天の邪鬼」 が支えてくれているから、天水受けは、天水受けとしての役割を果たすことができたのではないかな。

 それでは、みなさんのスカウト活動を想像してみてください。キャンプに出かける時、いろんな準備をしなければなりません。そのためにどれだけ家族が支えてくれているでしょう。キャンプで安全に活動できるため、隊長や、周りの人が、どれだけサポートをしてくれているのでしょうか。楽しかったキャンプもそんな支えがあったからなのです。それは、スカウト活動だけではありません。私たちはこの世に生を受け、今までにどのくらい食事を取ったでしょうか。どれほどの人に支えられてきたでしょう。たくさんの方がたのご苦労や、たくさんの命で生きています。いや、生かされています。

 みなさんは、キャンプやふだんの遊びの中で、影踏みをしたことがありませんか。夏の昼間は濃く短い影、夕方は長い影、春や秋は薄い影、電灯ではその光にあった影ができます。いろんな影を、私たちは見ることができます。しかし見えない影があります。それは「お陰」です。そのことに気づかされるのです。気づかされたとき、「お陰さま、有難うございます」と頭が下がります。そんな見えない影の分かるスカウトでありたいですね。

 

[スカウトニューズ復刻版第5号より]

PageTop
本願寺派スカウト事務局
〒600-8358 京都市下京区堀川通花屋町下ル
浄土真宗本願寺派宗務所
寺院活動支援部〈組織教化担当〉
本願寺派スカウト指導者会
TEL:075-371-5181(代)
FAX:075-351-1211
本願寺のホームページ

Copyright © 2005 Hongwanji Soshiki kyoka-bu.All rights reserved.