私はキャンプが大好きです。特に好きなのは、朝。高原のキャンプ場、小鳥のさえずりに目を覚まし、外にでて朝もやの中、深呼吸。
それからおもむろにパーコレーターに水を入れコーヒー豆をその中に、火にかけてぐつぐつ煮出しながら、コーヒーのにおいを楽しみます。そして一杯をゆっくり飲み干します。
森の朝のにおいはいろいろです。朝露の落ちた草のにおい。木々の出す匂い、草花の匂い。耳をそばだてると、鳥達の声、川の流れ、風の音、虫たちの声。
これがたまらなく好きな私は、よくキャンプをします。
98年に出された中央教育審議会の「いきる力」の答申の中に、子どもたちに自然体験をというのがありました。
それは子どもたちが自然を体験する機会が少なくなって、将来心配だ。もっとそういう機会を施設をというものでした。
私も子どもの頃からボーイスカウトで野山を歩き、キャンプして自然を体験してきました。今の子どもたちにも是非いろいろな体験をさせてあげたいと思います。
しかし数年前、大きな事故が起こりました。
神奈川県の玄倉川での増水による事故です。改めて自然の怖さを知らされました。
でもあれは事前に予想できたことかもしれません。自然の中で生活するにはそれなりの準備と安全への配慮が必要です。
子どもたちの自然体験も同じです。
十分な安全確認の上に楽しい活動を考えなければなりませんね。
そんな準備の上で子どもたちに、自然の大切さを、そして私たちもこの大自然の一員だということを感じさせてあげられればと考えています。
「柳は緑 花は紅の うき世かな」小林一茶の俳句です。
仏教の教えを受け、あるがままの自然をそのまま受け入れていく生活を一茶はしていました。
そしてそれは私たちの生き方を示してくれているのではないでしょうか。