本願寺派スカウト指導者会

浄土真宗本願寺派スカウト指導者会
本願寺スカウトについて
本願寺派スカウト指導者会の設立

 戦後10年を経て世相も落ち着き、本願寺派においても教化活動が次第に発展していた。

 ボーイスカウト日本連盟にあっても次第に団が増加し、ついに昭和31(1956)年8月2日~6日軽井沢にて第1回日本ジャンボリーが開催となった。遠方の県連盟は、合同で臨時列車を仕立てて往復をした。列車内には座席の下や網棚で寝ている者がおり両網棚にロープが張られ色々なものが吊るされるなど、人と荷物で雑然としていた。しかし、どのスカウトの顔にも希望と喜びの“笑顔”が満面にあふれていた。

 日本ジャンボリーに引き続き、9日~10日東京の築地別院において「本願寺派スカウト指導者会」の設立大会が行われた。9日に集結し、スカウトたちは都内見学に行き、指導者は指導者会設立のための会議を開いた。
 規約をつくる作業に入り、まず名称を「浄土真宗本願寺派スカウト指導者会」とした。スカウトは指導者の導きによって成長するものであること。それには、派内のスカウト指導者相互の連絡を密にしてスカウトを指導することによって発展させることができるのである。また、戦前の日本連盟に加盟する方法では日本連盟には許されないだろうとのことで「指導者」という言葉を名称にいれることとなった。

 次に目的を「仏教による情操教育の実践を……」と、「仏教による」という消極的な表現にした。当時、仏教内の他の宗派にはスカウトの団体は未設定であり、他の仏教宗派の教団のことを配慮して、また、日本連盟が本願寺をどのように思っているか不明であったため、「仏教による」と言ったのである。そのため、数年後には「浄土真宗の教義による情操教育の実践を……」に改められた。

 その後、条項が順調に定められ、全12条が成文された。 スカウト指導者会設立時に登録したボーイスカウト隊は、北は北海道から、南は鹿児島まで89隊、ガールスカウト隊は11隊であった。なお、スカウト指導者会役員は初代理事長に工藤義修氏、以下理事11人、相談役5人、職員5人でスタートする。

 翌10日午前中に浄土真宗本願寺派スカウト指導者会の発会式を行い、向拝の階段にて記念写真を撮った。高く広い階段にスカウト1300名がぎっしりと詰め合って座っているのは正に壮観であり、頼もしき極みであった。スカウトたちはスカウトサインをして、“わたしは、浄土真宗の教徒として良きスカウトになります”と声高らかに唱和した。規約の施行は昭和31年8月10日であった。

設立大会の集合写真(築地別院向拝)
設立大会の集合写真(築地別院向拝)

[本願寺派スカウト指導者会沿革史より]

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